東京・板橋区、都市機構/高島平団地再生へ本格着手、旧高島第七小跡地に超高層住宅

2025年4月24日 工事・計画 [4面]

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 東京・板橋区と都市再生機構は「東洋一のマンモス団地」と呼ばれる高島平団地の再生事業に本格着手する。同団地は完成から40年以上が経過し、老朽化が顕著となっている。同団地に近接する区有地「旧高島第七小跡地(敷地面積1万1791平方メートル)」に超高層住宅を建設し、団地住民の転居を進め既存建物を順次建て替える。2025年度に旧高七小の解体工事設計、26年度の解体工事着手を予定している。
 超高層住宅には災害時に活用できる防災機能を配置し、多様な世代が安心して住み続けられる住環境を提供する。実現に必要な地区計画は21日に区が開いた都市計画審議会で賛成多数により可決された。
 建設計画地である旧高七小跡地の再整備地区1では、建物の高さの最高限度を110メートルと定め、土地の高度利用を図る。6月ごろの都市計画決定・告示を予定している。
 区は団地の所有者である都市再生機構と22年、まちづくりの推進に関わる基本協定を締結。再整備地区を種地として活用しながら、周辺の建物更新を連続的に促進・誘導する「連鎖型都市再生」と呼ばれる手法を用いた整備計画を進めている。
 対象地域は高島平1~3、7~9丁目、区域面積は39・5ヘクタール。都営三田線新高島平駅の南側に位置する。本地域は駅前機能の不足や防災上の懸念、顕著な高齢化などの課題を抱えている。
 スーパーマーケットなど商業施設でにぎわいを形成し、周辺住民の交流の場や防災機能の役割を果たす広場なども整備する。ウオーカブルな空間形成や緑化を促進し、良好な都市空間の創出を図る。