静岡市は、市内の民間企業グループから提案があったインターナショナルスクール開設と用地確保支援について、提案通り清水区の県果樹研究センター跡地が適地と判断した。市は今後、関係事業者や地元自治会と協議を進めるほか、2025年度中に用地が取得できるよう県との協議を開始する。現時点では28年9月の開校が想定されている。
国際教育都市を目指す市は、民間事業者によるインターナショナルスクールの開設を支援するため、静岡商工会議所と連携し昨年5月に相談窓口を設置した。同9月に市内の企業グループが開設を表明。併せて県果樹研究センター跡地(清水区駒越西2の12の10)約6・8ヘクタールが最適地であるとし、用地確保の支援要請を行っていた。
市は提案内容を検討した結果、事業の可能性があることを確認。果樹研究センター跡地がある清水区は、海洋分野の研究開発や次世代産業の発展が見込まれ、インターナショナルスクールの開設は高度外国人材を引き込む要素の一つとした。富士山や駿河湾が展望できる地理的条件は県内外、国内外からの入学を誘引し、世界最高水準の国際教育を提供する施設の実現を目指す。
学校は幼稚園(年中、年長)、小学校、中学校、高校で構成し1学年100人程度を想定。土地は県から市が取得し、事業者に貸し付ける手法などが考えられている。果樹園研究センター跡地については、地元自治会から防災機能を備えた場所とする要望が出されており、防災活用も念頭に協議を進める。