近畿2府5県の17年度当初予算が出そろった。企業業績が回復し、法人関係税が増加するなど増収を見込む自治体が増えた一方、各種基金を取り崩すなど厳しい財政運営を強いられている自治体もまだまだ多い。わが国では昭和40年代から50年代にかけての高度経済成長期に集中的に整備された学校や住宅、文化施設などさまざまな公共建築物が更新時期を迎えようとしており、水道や下水道、道路、橋梁などインフラ施設の老朽化も進んでいる。財政状況が激しさを増す中で、これまで増え続けてきた公共建築物やインフラ施設をいかに維持管理・更新し、住民サービスの向上や経済成長につなげるかが課題となっている。そこで17年度の近畿の予算企画では、各府県の事業概要など予算展望を紹介するとともに、全府県および市の予算額と主要営繕事業をまとめてみた。