近畿2府5県の18年度当初予算が出そろった。圏内自治体の多くは、緩やかながらも回復基調にある経済状況を背景に、堅調な税収増を見込んでいるものの、地方交付税・臨時財政対策債の減少や社会保障関係経費の増加などの影響から、依然として厳しい財政状況にあるとの姿勢を崩していない。こうした中、社会資本整備の観点から近畿の各自治体を見ると、老朽化したインフラ・公共施設の長寿命化対策や、巨大災害を見据えた防災・減災対策が喫緊の課題となっているだけでなく、「日本のリーディングエリア」として関西を創生・発展させるためのインフラの充実や都市機能の強化なども昨今の重要なテーマとなっている。今年の「近畿の予算企画」では、2府5県4政令市の建設事業を展望するとともに、全府県市の予算額および近畿圏の主要な営繕事業を紹介する。