オートデスクでは、4月27日、BIMソフト「Autodesk Revit」で使用できるTOTOの衛生陶器・住宅設備機器のファミリデータをWEBサイト上で無償公開した。
□3次元の製品・部品を正確に配置するための位置・仕様・MEPでは接続点情報などを内包□
積算ポケット手帳(建築資料研究社)の創刊時、製品の仕様・価格と共に姿図を掲載、その後、透明のゴム印を図面に押印する方法も模索した。BIMソフトでは、位置や仕様などのI=Informationを持つ3次元モデル(部品)として各種の機器類を建物モデル本体に配置する環境が整備された。隔世の感がある。
「Revit」のファミリファイルは、RFA形式で保存、.rfaの拡張子が付加され、3次元建物オブジェクトと2次元製図オブジェクトなどのパラメトリックオブジェクトを内包する。2次元CADデータと決定的に異なるのは、3次元建物モデル上に、3次元の製品・部品を正確に配置するための位置情報、詳細な仕様情報などを内包することだ。
MEP=Mechanical(機械)・Electrical(電気)・Plumbing(配管)では、接続点情報を設定することで経路設計にも援用できるなど3次元モデル(部品)間の関係性も定義可能だ。
※TOTO建築専門家のための情報サイトCOM-ET(コメット):CADデータ(外部サイト)→AUTODESK REVITのロゴマーク→MediaPress-NetのTOTO BIMデータダウンロード(Revit)
http://www.com-et.com/jp/
□モデルの図面配置基準点(挿入起点)がファミリ基準点(二つの参照面の交点)となるよう設定□
「TOTO BIMデータダウンロード(Revit)」のページでは、ファミリデータの目的と使用範囲、対応バージョン、パラメータなどを網羅したTOTOライブラリ-Revitファミリガイド(PDF形式)を閲覧できる。
◇使用範囲
オブジェクトは3次元モデルおよび平面、立断面の表現を切り変えることができ、3次元モデルの作成だけではなく、平面図や立面図の作成にも援用できる。
Revit 2015およびそれ以降のバージョン。
2次元モデル、3次元モデルともにモデルの図面への配置基準点(挿入起点)がファミリ基準点(二つの参照面の交点)となるように設定されている。コンポーネントファミリとしてプロジェクトにロードした時にファミリ基準点は要素挿入点となる。
・2次元モデル:Revitファミリの表示設定=「簡略」「標準」「詳細」を設定している。「平面」=配置基準点より背面方向に製品の正面が向くように設定している。
・3次元モデル:「簡易」「標準」「詳細」表示は同形状となっている。参照面の中心(正面/背面)より背面方向に製品の正面が向くように設定している。
商品分類:TOTOカタログのカテゴリ名・品名:商品名-タイプ(サイズ、排水方向、向き)・品番:品番もしくは代表品番など。
マテリアルのグラフィックスはインデックスカラーで設定している。ホワイト、水栓金具色、黒色、黄色、青色、ベージュ、ブラウン鏡色を設定している。
その他に、MEP情報、寸法情報(高さ・奥行き・横)、カウンター部の表示・非表示なども明示されている。
〈アーキネットジャパン事務局〉(毎週木曜日掲載)